かの有名な古代哲学者ソクラテスは、‘The wisest person knows, above all, that she/he knows nothing’ (「賢い人は、とりわけ、自分が何も知らないことを知っている」)と言いました。つまり、賢い人は、自分はすべての質問に対する答えを持っていないことを知っている、ということです。
このことはIELTSのスピーキングセクション、特にパート3で尋ねられるトリッキーな質問を考えるとき、特に重要性をもちます。受験者が質問に答えられない理由はたくさんあります。しかしながら、IELTS試験の目的は英語力の証明で、問題への知識は全く重要ではありません。
回答が不可能に思える質問も尋ねられることがあります。受験者が知るよしもないようなトピックも、多数存在します。文化の壁も存在します。宗教によっては、音楽を楽しむことが許されていない人もいます。彼らは、「どんな音楽を聴きますか?」という質問にどう答えればよいのでしょうか。また、政治に関する討論ができない国の人々が、「…について政府は何をすべきだと思いますか?」といった質問に答えることができないのは当然です。
英語を母語とする人でさえも、‘Have there been any changes in the number of jobs available in the fishing industry in your country recently?’(「ここ数年、あなたの住む国で漁業の求人数に変化はありましたか?」)という質問は、回答が難しいと感じるでしょう。
ここで、絶対に覚えておかなければならないのは、IELTSのスピーキング試験は、政治問題や環境問題、リーダーシップスキル、教育政策、芸術などに関する知識を問うているわけではないということです。
まず第一に、何か言葉を発する必要があります。黙ったままではダメです。次に、これは英語力を問うテストです。それ以外の何でもありません。それゆえ、質問に対して「知りません」と答えても全く問題ありません。
もちろん、「知りません」と答えるだけでは高いスコアを得ることはできません。すべての回答に説明を加え、どうして「知らない」のかの理由を言い、ボキャブラリーをたくさん知っていることを示しましょう。
回答例がこちらです。
‘I have no idea about the fishing industry here in Japan, I rarely read business related newspapers, as I prefer tabloids and live far from any fishing towns. I would probably guess that…’(「わたしは、ここ日本の漁業に関して全く知識がありません。読むのはタブロイド紙で、ビジネス紙はほとんど読みません。港町からも離れたところに住んでいます。おそらく、…だと推測します。」)
あらゆることに精通していなくても、IELTSの高いスコアを獲得することは可能です。沈黙が1番いけません。自分の回答に自信が持てなくても大丈夫です。ネイティヴになりきって、自分が知識不足であることをペラペラと話してしまいましょう。
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